ハンス・アクセル・フォン・フェルセン
1755/9/4〜1810/6/20 肖像画/キャラデザ
フランス王妃マリー・アントワネットと深く愛し合ったことでその名が知られているスウェーデン貴族です。
14歳の頃に父からの命令でヨーロッパの旅に出ます。ブラウンシュヴァイクやトリノなどを巡り、士官学校や大学で学業を修めました。
その後、パリへ赴きマリー・アントワネットと出会い、やがて互いに惹かれ合っていきます。
アメリカ独立戦争を経験し、輝かしい栄光を手にします。また彼はスウェーデン国王グスタフ三世に仕えており、「ハガ伯爵」という偽名を使用した国王のイタリア旅行に同行したこともありました。
しかし彼の人生の中でも特に有名なエピソードはやはり、1791年6月20日に起きた「ヴァレンヌ逃亡事件」です。
フランス国王一家のために命を賭けて行動するその忠誠的な姿は、まさに騎士そのものです。
この出来事はフェルセンにとっても運命を大きく左右したのではないか……と思わずにはいられません。
フランス革命によりマリー・アントワネットが処刑され、そして父が亡くなった後、長らく故郷を離れていましたがついにスウェーデンに帰ることになります。
その後の彼の人生は、若かりし頃の華々しさは失われ、曇り、影を落としているように感じます。
それは彼の哀しき最期の物語に近づいていることを、すでに我々は知っているからでしょうか。
その「運命」の日が1810年6月20日です。
スウェーデンの王太子カール・アウグストの葬儀に向かっていた途中、暴徒に襲撃され、惨殺されてしまいます。
これはヴァレンヌ逃亡事件からちょうど19年目でした。
何故このような目に遭ったかというと、急死した王太子の暗殺の嫌疑をかけられたからです。もちろんフェルセンにとっては全く身に覚えのないことです。
フェルセンが亡くなってから数ヶ月経った頃、彼の無実は証明され、高位の人物として彼の家族が眠る教会に埋葬されました。
ここでは書ききれないほどの魅力や、伝えたいことはたくさんあります。
彼にまつわる様々なお話、エピソードなど、自分なりに一つの作品として、ここの備忘録にまとめています。
2023/9/4